フィリピンパブのホステスに偽装結婚をあっせんして在留資格を得させていたとして、愛知県警国際捜査課と岡崎署は、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで、指定暴力団山口組弘道会系暴力団組員の男ら3人を逮捕した。県警は、3人を含むあっせん組織が手数料を資金源にし、一部が弘道会に上納された可能性もあるとみて調べる。  逮捕したのは、愛知県岡崎市に事務所がある弘道会系組員ら。組員らは、同県蒲郡市、西尾市、幸田町などにあるフィリピンパブで働くホステスに日本人の男を紹介。ホステスらは、結婚する意思がないにもかかわらず、在留資格を得て就労する目的で男らとの虚偽の婚姻届を役所に提出したとされる。  県警によると、この暴力団組織には、偽装結婚に名義を貸してホステスの「夫」になっていた組員もいる。ホステスらは、日本人と結婚して就労するための手数料数百万円を店やブローカーから借金し、毎月の給料から返済していたといい、ホステスから集めたこの手数料の一部が暴力団の資金源になっていたとみられる。  県警は5月上旬、ホステスの働くフィリピンパブなどを家宅捜索し、ホステスら7人を逮捕。あっせん組織の主導的役割とみられる男がフィリピンに渡ったまま帰国していないといい、行方を追っている。 2010年6月15日